伊音楽月刊誌「AMADEUS」インタビュー&付録CD(2017年11月号)

ご報告が遅れてしまいましたが、去年の11月にイタリアの音楽月刊誌「AMADEUS」に見開きカラー2ページのインタビューが掲載され、CDが付録として出ました。


CDはダウンロード用で、下のジャケットなどもダウンロード出来るようになっていました。2016年6月に東京のイタリア文化会館でライブ録音したもので、制作はイプシロン・インターナショナル。イタリアの雑誌とのコラボでした。版権が3ヶ月で切れるということですので、6月にはイプシロンから発売します。
収録曲は全てリストで、

巡礼の年第2年から
婚礼、考える人、ペトラルカのソネット104番、ダンテを読んで
巡礼の年第3年から
エステ荘の糸杉1と2、エステ荘の噴水
リゴレット・パラフレーズ
ラ・カンパネッラ

です。

コンサートのお知らせ

2018年2月12日(月:振替休日)
13:30開場 14:00開演
めぐろパーシモンホール 小ホール、東京
全席指定 2900円 車椅子席あり 未就学児童入場不可

【プログラム】
ベートーヴェン ピアノソナタ第13番変ホ長調 Op.27-1
ドビュッシー ベルガマスク組曲 前奏曲 – メヌエット – 月の光 – パスピエ
ドビュッシー 版画 塔 – グラナダの夕べ – 雨の庭
リスト ソナタロ短調
詳しくはコンサートページをご覧下さい。

アメリカン航空!

明けましておめでとうございます!
またまた少しアップするのをなまけておりました〜!
今年はたくさん書きます!(年始の抱負)

まずは、ご報告が大変遅れましたが、去年の8月からアメリカン航空の機内エンターテイメントで、イプシロン・インターナショナルから出したベートーヴェンとドビュッシーのCDがお聴きいただけるようになりました!
これは、アーティストとしてはもちろん、レコードレベールを自分で立ち上げたという立場からも非常に嬉しい出来事です!
皆さん、アメリカに行く時にはアメリカン航空に乗って私のベートーヴェンとドビュッシーを聴きましょう!笑

Spotify: https://open.spotify.com/album/73wVSftpqg9Mg6mI8z3NLR

Spotify: https://open.spotify.com/album/6vwANVFAkN4PLBZX4jKu7y

コンサートのお知らせ

2018年2月12日(月:振替休日)
13:30開場 14:00開演
めぐろパーシモンホール 小ホール、東京
全席指定 2900円 車椅子席あり 未就学児童入場不可

【プログラム】
ベートーヴェン ピアノソナタ第13番変ホ長調 Op.27-1
ドビュッシー ベルガマスク組曲 前奏曲 – メヌエット – 月の光 – パスピエ
ドビュッシー 版画 塔 – グラナダの夕べ – 雨の庭
リスト ソナタロ短調
詳しくはコンサートページをご覧下さい。

ベートーヴェンのCD

2015年11月に日本で発売になったベートーヴェンのアルバムが去年の年末からイタリアで、今年の1月からアメリカ合衆国とカナダで発売になりました。
去年からイタリアでいくつか批評が出ましたので貼付けておきます。

音楽月刊誌AMADEUS 02/2017 Claudia Abbiati

Gothic Networkというウェブマガジンのようなもの 2017/1/27 Piero Barbareschi
http://www.gothicnetwork.org/articoli/ypsilon-beethoven-nellinterpretazione-di-takahiro-yoshikawa

新聞 Il cittadino 2016/11/2

新聞 Giornale di Brescia 2016/5/1 Marco Bizzarini

 

レコ芸特選!(音について)

11月に発売になりましたドビュッシーのCDがレコード芸術誌12月号で特選をいただきました。高く評価していただきとても嬉しく、これからさらにいいCDを作っていかなければいけないと身の引き締まる思いです。

さて、演奏についてはともかく、録音評の中で、「(ピアノに非常に近いところから取られた音で)そうした生々しさをよしとするのならばよい録音だが、演奏会場で聴く音のバランスとはかなり異なり、(後略)」とありましたので、少しご説明させていただきます。

この生々しさをよしとしております(笑)。


これは今回特選をいただいたドビュッシーではなく、去年発売され惜しくも(?)準推薦に終わったベートーヴェンのCDの紹介のビデオクリップです。イタリアで間もなく発売され、アメリカとカナダでは1月に発売になります。非常に思い入れのあるCDですので各地でどのように評価されるのか興味津々です。

録音について、ここで有名なチェリビダッケのビデオをご紹介します。このブログで既に取り上げたことがあるかもしれません。

音楽の現象学というタイトルのビデオですが、後半で録音について、彼がなぜ録音をしないか、説明しています。
その中で、音量について、小さい部屋で話すのと違い、大きい部屋で大勢の人を前に話す時には自然に声は大きくはっきり話さないと伝わらないという話があり、また、テンポについて、テンポは音響との関係で決まってくるという話があります。残響の多いところではテンポが速過ぎると音が重なるのでゆっくり演奏しないといけない、残響の少ないところではその反対に速めのテンポを取らないと音と音の間に隙間が空いてしまう。絶対的な正解のテンポというのはない、云々。まあ、特別斬新なことは言っていないわけですが、録音について考えると、「難しい」という結論になるのも分らなくはないわけです。

私は自分のレーベルを作っているくらいですからチェリビダッケと同じように考えているのではありません。彼の時代とは違い、私にとって、特に10代の頃は生演奏以上に録音を聴くのが音楽との大きな接点でしたので、いいアルバムを作りたい、という思いもあります。今の若い世代の方にはアルバムという感覚はもうないのかもしれませんが。

もともと音楽は何百人何千人というたくさんの人が並んで座ってじっと動かずみんなで耳を澄まして聴く、という鑑賞スタイルのために書かれたものでもないと思います。録音されて聴くものではない、というのも同じことだと思うのです。本来の聴き方聴かれ方ではなくとも、その媒体、コンサートホールやステレオ機器を通して音楽を楽しむことに特に問題は感じません。チェリビダッケが上のビデオの中で「ブリジット・バルドーが大好きだから彼女の写真を40枚持っているのと、レコードを買い集めるのはわけが違う」と言っているのはよく分りますが。

「いくつものマイクを置いて音に臨場感を持たせるのは馬が左から走って来て右に走っていったのを聴かせるようなもので意味がない」とも言っていますが、今はこういう取り方はあまりしないかもしれません。「音の高低により弦の位置が音像として動く」と録音評にもあるように、今風の録音をしていない僕のCDに馬が右から左に走ったような効果が聴かれます(笑)。

「演奏会場で聴く音のバランス」というのが、最近のCDの「いい録音」のキーワードなのでしょうか。であったとしたら、どの演奏会場がいいのか、という話になってしまわないですか。今時のちょっとしたミキサーには世界の有名なホールの音響を付けることが出来るソフトなんかも入っていて、これもどのようにしてサンプリングをしたのか、疑問です。どのホールでもお客さんの入り具合で残響の長さは変わりますし、一列ずれたり一席右左にずれるだけでぜんぜん音は違いますし、聴いている人の座高によっても変わってくるかもしれません。私には「演奏会場で聴く音」という言葉は一枚の木の葉のようなものに思えるのですが—。

「一枚の木の葉が他の一枚に全く等しいということが決してないのが確実であるように、木の葉という概念が、木の葉の個性的な差異性を任意に脱落させ、種々の相違点を忘却することによって形成されたものであることは、確実なのであって、このようにして今やその概念は、現実のさまざまな木の葉のほかに自然のうちには「木の葉」そのものとでも言い得るような何かが存在するかのような観念を呼びおこすのである。つまり、あらゆる現実の木の葉がそれによって織りなされ、描かれ、コンパスで測られ、彩られ、ちぢらされ、彩色されたでもあろうような、何か或る原形というものが存在するかのような観念を与えるのである。」(フリードリヒ・ニーチェ「哲学者に関する著作のための準備草案」1872∼1873)