モスカテッリ Moscatelli

さてさて大好評の「バールはお好き?」、今日はモスカテッリです。

Moscatelli Corso Garibaldi, 93 Milano

Moscatelli Corso Garibaldi, 93 Milano

バール、といってもいろいろありまして、カフェエスプレッソ、カプチーノ中心の店から、パニーノに力が入っている店、アペリティーヴォが充実している店、その他、パン屋、お菓子屋、洋服屋さん、本屋さんなど、いろんなバールがあります。モスカテッリはワインを飲むところです。もともとはリキュールも作ってもいたようで、ミラノの歴史のあるエノテカ、1859年創業です。2005年にお隣のパン屋さんパッティーニ&マリノーニ(おすすめのパン屋チェーンです)が買い取って改装しました。カンティーネ・イゾラのように充実しているわけではありませんがおいしいワインをグラスで楽しめます。

ちょっとピンぼけしてしまいました

でも今は朝なのでカフェを一杯いただきます。

普通である!味はまず豆、それからエスプレッソマシーン、そしてどのくらいの豆を使いどのくらいの長さで入れるか、の3つのポイントが基本です。が、器もまたワインのグラスのように味を大きく左右する要因であると思います。この店のコーヒーは味はいいのだけれど、コーヒーカップ(デミタスカップ)の縁が分厚すぎるのが難であると思う。デミタスカップは薄いほうが僕の好みです。

このバールはボッティリエリア・コン・クチーナ Bottiglieria con Cucina (意訳:ワインの店お食事もあり)と名乗っており、カフェやカプチーノよりお昼ご飯かアペリティーヴォが得意なのです。


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ワインを飲む!3

今日はこんなワインを飲んじゃいました!

モンフォルティーノ、コンテルノのバローロ、95年です!今日はいつものエノテカ「イゾラ」に立ち寄り、常連達とだべりながらエレナ・ヴァルク ELANA WALCH のソーヴィニョン(これも旨い!)を飲み、帰ろうと思って支払っていたところ、オーナーのお父さん、ジャンニ(2007年4月4日「ミラノ生活」参照)が「俺と一杯飲むか?」と聞くので、「飲む」と言ってみたらこのワインでした。このボトルは一昨日開けたらしく、これ以上経つと味が落ちるからおごることにしたようだけれど、グラス1杯55ユーロ、1本350ユーロの逸品です!と書くと高けりゃ旨いみたいだけれど、やっぱりおいしかった。本当においしかった。ううーむ、ほかになんと言えばいいか、チョコレートとかリクイリーツィアとか色々言えるのだろうけれど、ともかく美味であった。ああ、おいしかった……。

ワインを飲む!

前回ご紹介したような豪快な肉料理には、SFURSAT(スフルサット)などを合わせると最高だと思います。

ロンバルディア州北部のヴァルテッリーナ Valtellina 地方のワイン、スフォルツァート Sforzato。スフルサットはそのヴァルテッリーナの方言で、アルベルト・マルセッティ社 Alberto Marsetti を代表するワインの一つ。ヴァルテッリーナのキアヴェンナ村 Chiavenna にその名を由来するキアヴェンナスカ Chiavennasca と呼ばれるネッビオーロ種のブドウから作られます。ネッビオーロは本来渋みの効いた辛口の赤ワインに適していますが、このワインは糖度を上げるためにブドウの熟成を非常に進ませる点に特徴があり、その行程から「スフォルツァート(直訳すると「努力された」という形容詞)」と名づけられたと思われます。マルセッティのスフォルツァートは非常にまろやかですが甘すぎず、ソースなしのステーキにも合うように思います。写真のボトルは2001年のもの、近所のエノテカ「イゾラ」では36ユーロです。高くて毎日は飲めませんね。

ミラノ生活

ミラノに住み始めた頃は日本人の友達がたくさんいました。同じ大学出身の友人や語学学校で知り合った人、その友達の友達など、言葉がまだ話せず、わからないこともたくさんあって、多くの方々にお世話になりました。でも8年目となると、友達はどんどん日本に引き上げてしまいました。もう友人と言える人はごくわずかしかいません。

先日もある友人が日本に引き上げるということで、happy hour(ハッピーアワー)をしてきました。

「ハッピーアワーをする」というのは少し変な日本語ですが、ハッピーアワーというのは夕方7時から9時ぐらいの時間、バールでアペリティーヴォ(食前酒)を飲めば食べ物がビュッフェ形式で振る舞われることで、「アペリティーヴォをする」または「ハッピーアワーをする」という表現が少なくとも僕の知っているミラノに住む日本人の間では多用されています。

この日はヴェトラ広場 Piazza Vetra にあるイグアナ Yguana というバールに行きました。ここは食べ物が非常に充実していて、パスタ数種、クスクス、麦のサラダ、野菜いろいろに揚げ物、果物と、カクテル一杯で夕食が済んでしまいます。1杯飲めば食べ放題とはいえ、飲ませるためにたいてい少し濃いめの味付けがされてもいるので、うっかり会話が弾んでしまったりすると、今日は1杯だけ、と思っていても、罠にかかってしまっていることには薄々気付いてはいても、楽しくなってもう1杯飲んでしまいます。この日はラム・クーラーを飲みました。


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その後チェーナ cena があったので(夕食におよばれしていたというだけのことですが、こんな風に変にイタリア語が混ざった日本語を使い慣れておりまして、「フロムミラン」こだわりや衒いなくということで、一度書いたものは訂正せずに進みます。)、エノテカに寄って、エグリー・ウーリエ Egly-ourìet というシャンパーニュを買いました。ピノノワールが主体で色が濃く味もしっかりしており、僕の大好きな1本です。

支払いの時、3ユーロのおつりを貰うところをオーナーのお父さん(ジャンニ)に「3ユーロやる代わりに滅多に飲めないワインを味見させてやる」と言われ、グラスに注がれたのが79年のSoldera(case basse)のブルネッロ。熟成が進みすぎて少しマルサラのようだったけれど、貴重な体験、だまされたのか得をしたのか、複雑な気持ちが、芳醇なワインの、でも少し枯れている、そんな微妙な味わいと交錯して、何となく幸せでした。

ジャンニと言えば思い出す言葉は “sembra facile ma non è così difficile”。ただのバールだったこの店をシチリアから出て来て買い取りミラノで有数のエノテカにまでした彼ですが、今は息子にオーナーの座を譲り、店はますます繁盛していて、自分はカウンターの後ろでワインを客につぎながら会話を楽しみ悠々自適、何かの拍子にふざけて口にしたこの文章は、訳せば「簡単なようだけれどそんなに難しくはない!」。なあんだやっぱり簡単なのか、というだけのことです。やっぱりお釣りもらっておけばよかったかな…。

Cantina Isola

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