Barolo “La Serra” 2004

昨日サンタマルゲリータに住んでいるテノール歌手川野名康夫さん(大学の同級生、今でも非常にお世話になっています。敬愛を込めてヤスオと呼び捨てにさせていただいています)と手登根直樹さん(てどこんなおきさん、バリトン歌手、通称テトちゃん。彼の大人気のブログはこちら→ http://naorso.ti-da.net/)がミラノに来ていたので、オランダ人のフローリスト Sander Havenaar(サンデル。フロムミランには既に登場したことがあります ミラノの休日 2007年4月27日 )とバルセロナ生まれカタルーニャ訛りのイタリア語を話す、でも家系はミラネーゼの Giorgio Barboni Navone(ジョルジョ。サンデルとジョルジョは以前住んでいたブラマンテ通りの隣人で今でも家族のように親しくしてもらっています)を招いて我が家で夕食を食べました。
これまでほとんど友人知人の名前などを出さず書いてきたのに突然4人もフルネームで登場しましたが、別に他意はなく、これからはこのフロムミランで吉川隆弘の交友関係が暴露されるというのも面白いかと思い、というのは嘘で、ほとんど友人しか読まないブログならせめて彼らも登場することで読みがいのあるものになるのではないか、とかいうのも嘘で、まあ、友人も登場して楽しいミラノ生活を書き綴るというイージーな感じも悪くないというところです。
サンデルが持って来てくれたフリウーリの白で妻の作ったリゾットを食べたあと、お肉にあわせてバローロを開けました。

Barolo La Serra 2004

Barolo La Serra 2004 Massimo Penna

先月スカラ座の首席クラリネット奏者のFabrizio Meloni(メローニ)の家に合わせに行ったときにもらったものです。彼は僕にとってはシャルリュス男爵のような存在で、一緒にいて楽しく、でもなんだか緊張感があって少しびくびくしてしまいます。彼には2歳の娘さんがおり、僕にも最近子供が生まれたので、その話で最近は打ち解けやすく、このワインもなんでもない機会になんとなくくれました。彼はワイン通なのでおいしいには違いないけれど2004年ということはまだ少し若いかなと思っていましたが、昨日は遠方より友来たるということで開けてしまいました。

以前取り上げたモンフォルティーノのバローロ(ワインを飲む!3 2008年4月9日)のような偉大なバローロはまだ分かりやすいと思いますが、普通のバローロは非常に難しいと思っていました。
 アマローネやブルネッロと違ってタンニンが強いことが多く、でもそのタンニンの多さも楽しむ、バリックも非常に強いけれどそれも楽しむ、となると年代もの、飲む2、3時間前には栓を抜き、デキャンティングをする必要がある、しなくておいしければいいのだけれど、したほうがおいしい。
バローロといえばワインの王様、学生のときにはじめて飲んだときには、ただ開けて飲んで、高いけどこれはおいしいのかな?おいしいワインというのはこういう味のことなのかな、半信半疑で飲み干したのを覚えています。

台本を一字一句暗記してラ・ベルマという女優(サラ・ベルナールがモデルであると言われる)を観に行った少年は期待していた感動を得られなかったけれど、後年、年老いた彼女を期待もなく見た彼は感動する。

Sarah Bernhardt (Alfons Mucha)

Sarah Bernhardt (Alfons Mucha)

僕もまた学生のときに1万円以上払って最前列でミケランジェリの最後の日本公演を観たけれど、よくわからなかった。その後彼の録音やヴィデオは何百回と見、もう一度生で聞いてみたいけれど、もういないからそれは無理ですね。

Arturo Benedetti Michelangeli

Arturo Benedetti Michelangeli

突然プルーストの話から、「僕もまた」ということになって、また少し自意識過剰気味である。昔はバローロはおいしいと思えなかったけれど、昨日のバローロはおいしかった。それが特においしいバローロであったことはもちろんだけれど、年を経て少しは味が分かるようになってきたのかな、というのが今日のお話でした。

食後にはヤスオとテトちゃんが持って来てくれたグラッパを飲みました。
バローロの後にまろやかだけれどすっきりとしたドルチェットのグラッパはよく合いました。

Grappa di Dolcetto Romana Carlo Dogliani

Grappa di Dolcetto Romana Carlo Dogliani